緑内障

豊橋緑内障の治療

緑内障とは

緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経という器官に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。治療が遅れると失明に至ることもあります。

症状は、少しずつ見える範囲が狭くなっていきます。しかし、その進行は非常にゆっくりで、両方の目の症状が同時に進行することは稀なので、病気がかなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。

眼圧

眼圧とは、眼の硬さです。 眼圧が上昇すると(眼球が硬くなると)、視神経が障害されやすくなり、緑内障になるリスクが高くなることが知られています。

では、なぜ眼圧が上昇するのか?それには房水が関係しています。

「房水」とは目の中を循環する液体のことで、毛様体という組織で作られて、虹彩の裏を通過して前房に至り、線維柱帯を経てシュレム管から排出され、眼外の血管へ流れていくという定まった経路で循環しています。

この房水の循環によって、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。この圧力のことを「眼圧」と呼びます。

自分の眼圧を知っておくことは、とても大事です。

眼圧の基準

日本人の平均眼圧は14.5 mmHg、ばらつきの程度(標準偏差が2.5 mmHg)を考えると、正常の眼圧は10~20 mmHgであるといわれています。

眼圧は、1日の間でも時刻により変動するうえに、どの時期に眼圧が高くなるのかというパターンには、個人差が大きいことが知られています。また四季に恵まれた日本において、眼圧は、冬季に高く、夏季には低くなりやすいことも知られています。

日常生活において眼圧に影響する因子としては、年齢、性別、屈折(近視や遠視の程度)、人種、体位、運動、血圧なども知られています。このように多くの因子が複雑に影響しあって、眼圧が決まっているのです。

前述したように、「眼圧の正常値」は、健康人を対象とした調査に基づいて統計的に求められた値(全体の95.5%がおさまる平均値±標準偏差の2倍)であって、この範囲にあるからといって緑内障にならないとは言いきれません。実際に、日本人では、眼圧が正常範囲であるにもかかわらず、緑内障になっている「正常眼圧緑内障」の患者さんが過半数を占めていることが判明しました。

緑内障の種類

緑内障による視神経の障害は、目の硬さである眼圧が、その人の耐えられる眼圧より上昇することによって引き起こされます。

眼圧が上昇する原因によって主に原発緑内障、発達緑内障、続発緑内障に分けられ、原発緑内障や続発緑内障はさらに開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障に分けられます。

眼圧は眼の中の水(房水)の量によって決まります。房水は、隅角という部分から、フィルターにあたる線維柱帯、出口となるシュレム管を通って眼の外に出ていきます。

正常眼圧緑内障

眼圧が正常範囲(10~21mmHg)にも関わらず緑内障になる人がいます。これを正常眼圧緑内障と呼び、開放隅角緑内障に分類されます。近年行われた全国的な調査の結果から、緑内障の約7割が正常眼圧緑内障であり、また欧米にくらべて日本人に多いことがわかりました。

原発開放隅角緑内障

房水の出口である線維柱帯が徐々に目詰まりし眼圧が上昇します。ゆっくりと病気が進行していく慢性の病気です。

原発閉塞隅角緑内障

隅角が狭くなり、ふさがって房水の流れが妨げられ(線維柱帯がふさがれて)、眼圧が上昇します。慢性型と急性型があります。

続発緑内障

外傷、角膜の病気、網膜剥離、目の炎症など、他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤による眼圧上昇によっておこる緑内障です。

一方で、最近では患者さんの多くが、もともと眼圧が高くないのにもかかわらず緑内障を発症しているということがわかってきました(正常眼圧緑内障)。そのため、元から視神経の眼圧への抵抗力が低く障害が起こる場合もあると考えられています。

発達緑内障

生まれつき眼内の水の流れ路が未発達であることから起こる緑内障です。

緑内障に対する鍼灸治療

当院の治療は、鍼は髪の毛と同じくらいの太さ0.1mmほど、お灸は、火が直接肌に触れないものを使用していますので、火傷やお灸の痕が残る心配を極力減らします。

お灸にはリラックス効果だけでなく、血行の促進や抵抗力を高めて体を強くしてくれるといった様々な作用があります。また、鍼治療の後にお灸をすることで、治療効果が持続する作用もあります。

眼の症状に対する治療は、鍼治療も灸治療も、直接眼におこなうわけではありません。一般常識で考えてありえないようなところは避けています。安全に、安心して、かつ効果的に改善できるよう、患者さんの状態に合わせたツボを選びます。